麹塵 月下玉映
平安時代には黄櫨染(こうろぜん)と同じく天皇のみが着用したとされる禁色の麹塵(きくじん)色。緑にくすんだ抹茶を混ぜたような色味で、光の加減によって金茶の色味が差し、緑が浮くように映える捉えることができない色はあまりにも不思議で魅惑的であり、古来より人々を魅了した色です。その染め方は他に対して例外中の例外とされる染色法であり、失敗も多く非常に困難なもの。その技術を熟練の職人が研究、分析し、現代の染料を用いて新しく生み出しました。抹茶のような落ち着いた深みある緑は光や角度で美しい変化を見せ、その地に粗伏で浮かび上がるのは一年にたった一晩、夜に大輪の花開く月下美人。ゆらぐ伝統色にやわらかな色使いで織り上げられた花はどこまでも優美で格調高く、唯一無二の美しさを放ちます。
取扱い店: 山形店
佳芳百花絵巻
裾に大きく広げた巻物から牡丹、菊、鉄線、梅といった美しい花々、貝合わせに文箱と様々な吉祥文様が溢れ出し、唐織綴ならではの存在感に絶妙な調和を持たせています。
色にこだわりを持ち、地色にはわずかにくすみを持つ薄浅縹色に染め上げた糸を銀箔とより合わせて杢糸を作成しこれまでにない地色を目指しています。
取扱い店: 山形店
慶陽
マーガレット・チューリップ・アネモネ・カスミソウなど…
色とりどりの花が爛漫に咲き誇る様を抽象的に描くことで、アンティーク柄の様な雰囲気を表現しました。
ポイントに伝統的な織の技術である【紹紦織】を駆使し、花びら一枚一枚に濃淡が出るように織り上げました。
取扱い店: 山形店
桃紫裂取鶴の丸に蝶
七宝や青海など様々な紋様を繋ぎ合わせた裂取の地に日本を代表する花でもある桜百花の王と讃えられる牡丹愛らしい花とその薫りから古来より愛されてきた梅、菊など華やかに咲き誇る花々とその中を悠々と飛翔する鶴と蝶を丸く可愛らしいタッチに仕上げました。色彩を豊かに使用した西陣織の衣裳は花嫁様の晴れ舞台をいっそう華やかなものとするでしょう。
取扱い店: 山形店